記事、コラム

お店を作って1年経った忘備録

お店をオープンしたら毎月、忘備録を書こうと思っていたのに、本当に、思っただけで一年が経ってしまった。

一周年は本当に、たくさんの方々にお祝いをしていただいた。たった一年で、こんなにも愛されるお店になったことがとても嬉しいなぁとしみじみ思う。

個人的にはオープンから一年経った!という実感はあまりなく、常連のお客様や起業家仲間から一周年のお祝いの品が次から次へと届くのを見て、感謝と共にジワジワと(あー、あれから一年もたったんだ〜。潰れなくてよかった…)という安堵感が増してきた。

あと、一周年を喜んでくれているみらいきってのスタッフ、「居場所を作ってくれてありがとう!」と言ってくださるお客様のためにも、潰してはならないという謎のプレッシャーがおそい、一周年当日はまたゲロ吐きそうだった。(とにかく胃腸が弱い)

終始、気分の悪そうな顔をしていた。お祝いの日に、ずっと渋い顔をしていた。コブシをきかせて演歌を歌い出すんじゃないかと思うくらい、渋い顔をして店内の一番いい席を陣取って座っていた。こんな奴、早く店からつまみ出したらいいと思う。出ないけど。

この一年、本当にいろいろあった。

お店なんて、人生で一度も作ったことがない。わからないことだらけの中、スタッフにも沢山迷惑をかけた。

「これ、どうしたらいい?」

と聞かれるたびに

「知らんわ(鼻ほじほじ)」とできたら良かったが、そんな奴、心臓が強すぎて弟子になりたい。

会社もお店も自分がはじめたことなので、迷惑をかけてはいけない、頼ってはいけないと思いながら踏ん張って一年やろうと思っていたけれど、秒で姉に頼った。(姉はみらいきってのキッチンを担当してくれています)

しかも「頼られた方がうれしい」と姉が言うもんだから、姉の意見を最大限に尊重する形で頼ることにした。人の意見に耳を傾けるのは大事。

「ただ、姉がいる」というのは私の中では実はとても嬉しいことでもある。

姉妹仲良いですね!と言われることもあるけれど、私自身としては、仲がいいも悪いもなく、普通だよな〜と思っている。普通に姉と仕事をして、楽しく愉快に、思いを共有できていたらそれでいいと思う。

スタッフのくみさんも優しくて、なぜか歯が欠けたりメガネが壊れたり不思議で面白い人なので、仕事に疲れたらキッチンへ行き、話してまた仕事に戻ったりしている。DIYが得意なくみさんは、店内の至る所をちょこちょこ変えてくれていて、朝出勤したらキッチンに棚がついていた!なんてこともある。有り難や〜

本業のほうも日に日に忙しくなる中、1人で制作やマーケティング、お店の広報・事務作業・お問合せ対応をこなそうと踏ん張っていたけれど、やっぱり無理で、先月からスタッフを増やした。

みらいきっては、通勤とリモートのハイブリッドでやっているのだが、週に一回はメンバーが集まって作業をする日もある。その日はお子さんも連れてきてOKなので、騒がしく作業をしている。

今から13年前、独身時代から働くことが大好きだった私は、長女が2歳のとき「少しの時間でもいいから働きたいな。子供がいても働ける職場はヤクルトだけかよ」とか思いながら、求人広告を眺めていた日があった。

コワーキングのコンセプト「こどもの側で働こう」というのは、13年前の私が見つけたかった言葉だ。

子連れ出勤して働いてくれているメンバーを見ていると、家庭も仕事も両方楽しんでくれたら嬉しいなと心から思う。

リモートの時に、仕事関連の連絡が入ると、今お子さんはお昼寝中なのかな?とか思い、心が温まる瞬間がある。

毎日利益だなんだと、欲にまみれた私の心が溶ける瞬間でもある。子育ては大変だけど尊い時間で、過ぎてしまってからその時間の尊さに気づくのだと最近よく思う。私はさっき次女から盛大に無視されたので、そこんとこは強く思う。

みらいきってで働いてくださっているスタッフも、お客様も、子育て中の方が多い。みんなにとってみらいきってが価値ある場所となり、子育てや家事、仕事など、全てにおいて前に進む原動力になればいいなぁと、思ったりもする。

さて、この一年、店を作ったというだけで、やたらと周りからチヤホヤされることが増えた。

すごいですね!えらいですね!的な言葉を言われることも多くなったし、やり手の経営者みたいな表現を勝手にする人もいるけれど、ほんとに目を覚ました方がいいと思う。

実際は毎月毎月、売上と利益にビビっているし、赤字の月なんかは「今月は財務顧問の中西さん来なければいいのに」とか「ここの数字をちょっといじれば黒になるんじゃ!」とか、偽装工作までしようなんて思ったりしている(実際は小心者なのでしない)

けど、怖がりなくらいがちょうどいいのかもしれない。利益をあげて会社を大きくするぞーというプラスの大きな目標よりも、スタッフやお客様にとっての居場所を潰さないように頑張ろう…という、一見、マイナスで小さな目標のほうが、実は本質的で大事なことなのかもしれない。

2年目は、スタートメンバーの

くみさん

にプラスして

事務、広報、ホールスタッフ5名が加わり、合計8名でスタートした。

起業した約9年前〜法人化してからは、しばらくは私1人だった。

2年前、姉がみらいきっての事務員として加わって2人になった(この辺のお話もまたおいおい…)

1年前、コワーキングスペースを建てたことで、くみさんがさらに加わり3人になった。

あれから一年たった今、8人となった。

スタッフを家族だと表現する経営者もいるが、姉が入っている以上、その表現はかなりややこしい。ほんとの家族が紛れちゃっているし、従業員を家族と表現するのは、私が逆の立場だったら「いや、家族ではない。断じて」と言いたくなる。

ただ、家族という表現も見方を変えれば、間違っていない気もする。

独身のときは1人でもそれなりに幸せだった。結婚して2人になり、大切なものが増えた。

子供ができて家族が増えるたびに大変で、うまくいかないことも出てきたけれど、家族がいるから頑張れることもあった。1人では見れなかった景色は、確かにたくさんある。

会社もそんな感じでいいかなぁと今は思っている。

働きやすく、スタッフみんなが幸せになれる職場にしたいけれど、私だけではそんな会社を作れるか自信がない。ただ、その部分は顧問社労士の香川さんがしっかりサポートをしてくださっている。

私にとっては、とても心強い存在で、組織づくりは難しいけれど、何とかやれているのは香川さんのおかげだと思う。調子に乗りやすい性格なので、第三者の目でしっかり見てもらえるのは本当にありがたい。

私としては、二年目も変わらず、焦らず惑わされず、足元をしっかり見て、会社としてやるべきことを着実にやっていこうと思う。

あと、最低でも週に一回、こうして近況を残しておけたらいいなぁと思う。

いいなぁと思っただけにならないようにも、しようと思う(ややこしや)

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コワーキングカフェみらいきっては2年目に突入しました。

会社としては、まもなく4期目に入ります。

起業してからは9年目になろうとしています。

これからも、がんばるぞ!

おしまい。

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